森本建具店 | 組手障子|家具|香川県高松市 | 組手・建具について

組手・建具について

「組手細工」とは、讃岐独自の呼称で、いわゆる組子細工の一種です。組子細工とは、数ミリほどの木片を、釘を使うことなく組み付けることで、さまざまな幾何学模様をつくる建具の技法のひとつ。障子や欄間などの装飾に用いられてきました。

わが国の組子細工の歴史は古く、現存するものでは、六世紀に建てられた法隆寺の金堂や五重塔の高欄に「卍崩し組子」が使われているのが知られています。

永い歴史の中、「組手細工」の技術は研ぎ澄まされていきます。そんな中、四つの三角形を組み合わせる「三つ組手」が生み出されました。植物をモチーフにした幾何学模様は、今では二〇〇種類以上がつくられています。

「組手細工」は、厚さや長さを調整した木片に溝や穴などの加工を施し、組み付けていきます。加工にコンマ一ミリの誤差があるだけで上手く組み付けられないという繊細な技法です。職人には、確かな技術はもちろんのこと、素材の木の質を見極める高度な知識と能力も必要となります。それらの技能を持つ職人がつくるからこそ、「組手細工」は工芸品を超えた芸術品となるのです。

木のこと

建具

ヒノキ
光沢のある木肌や独特の爽やかな薫りが人気で、材質は柔らかく軽い。耐久性や耐水性に優れ、建具としても加工しやすく、美しい仕上がりが特徴。抗菌・防虫効果にも優れている。

スプルス
ヒノキの代用として和室などに使用される。マツ科特有の脂もほとんど無く、無味無臭の良材。木地は白から薄い黄色、肌目も緻密で、天然の光沢があり、軟らかく、加工がしやすい。

ヒバ
腐りにくく、最も耐水性のある木材で水廻りにも使用される。樹脂に殺菌性の強い精油成分を含み独特の強い薫りを放つ。この成分のお陰で、腐朽菌に強く、害虫も寄せつけない。

框組

ナラ
古くから家具に使われている高級材で非常に堅く、やや黄みがかった明るい色。虎のような縞模様・虎斑とよばれる斑点が特徴で、繊細な木目を楽しめる。曲げ加工に適している。

シオジ
色は純白に近いやわらかな淡黄色。年輪がはっきりしていて、木目は直通であるが肌目はやや粗い。美しい杢が出る場合もある。堅い材木で弾力性に富み、家具や装飾材として使われる。

家具

ウォールナット
世界三大銘木のひとつ。縞の濃淡が美しく、古くから高級家具や工芸品にも用いられている。非常に堅く、経年変化で白っぽくなるのも特徴のひとつ。表面がつるつるしていて触り心地も良い。

さくら
淡い黄褐色の色目と、緻密な木肌が特徴。その上、硬くて強靭で加工性や着色性に優れているため、建築や家具に多く利用される。感触が良く、磨くとどんどん光沢が出てくる。

ケヤキ
広葉樹の中では最良の材質。腐りにくく非常に堅いが、弾力性があり、曲げに強いという実用性の高さが特徴。家具や明瞭で美しい木目を利用した装飾的な部材としても利用される。

メープル
明るい木肌のシンプルな木材。年月が経つにつれ飴色に変化する。柔らかい印象と違い、比重が高く重い。堅さに応じて”ハード”と”ソフト”があり、丈夫さが求められる家具にもよく使われる。

模様のこと

模様のこと